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LongView NO.171



8月の末に、東北(主として下北半島)を駆け足旅行しました。小川原湖、竜飛岬では、巨大な風力発電の風車が回っているのをたくさん見ました。あれは本当にクリーンで安定した電力を供給するシステムなのでしょうか。1基作るのに1億円以上。数百万円する強化プラスチックの羽根(×3枚)を4−5年で交換するそうです。▼今回は、自費出版被害者の会の設立を簡単に報告しました。自費出版を支援する立場からどのような協力活動ができるかを今後考えていきます


目次



自費出版「被害者の会」が結成されたことの意味

 昨年以来、インターネット上のメディアでは文芸社や新風舎など「大手自費出版業者」への批判が続いていました。そんな中で、「新風舎商法を考える会」(=以下「考える会」。代表:尾崎浩一氏)が結成され、7月4日には、新風舎を相手どり「詐欺的商法による損害賠償」の訴訟を起こしました。これはマスコミでも広く報道されたのでご存知の方も多いと思います。また、この動きとは別に、主として文芸社を相手に「悪徳商法」だとしてインターネットなどで批判を続けていた松田まゆみさんが7月9日に「共同出版・自費出版の被害をなくす会」(=以下「被害をなくす会」)を発足しました。
 「考える会」の尾崎浩一氏は、雑誌「リタイアメント・ビジネス・ジャーナル」編集長で、『危ない! 共同出版』という本も出版しています。ホームページでは相談窓口の開設などの活動を主な紹介していますが、会則や会員などは明示されていないようで、著書の広告が目立つ、暫定的な作り方のように見えます。
 一方、松田さんの「被害をなくす会」は、新風舎だけを対象にしていることなど「考える会」の姿勢に疑問を持って設立したとのことで「販売を前提に、著作権者が費用を負担する共同出版や自費出版などの出版形態において、著者と出版社の間で生じているさまざまな問題の情報収集、意見交換を行うとともに、悪質な出版社に対して是正を求め、著者の理解を高めるとともに、出版業界のモラルの向上を目指すことを目的とする」とその会則でうたっています(同会のホームページから)。
 どちらの会も、具体的な“被害事例”を募集し、被害の実態を明らかにした上で今後の活動を続けていくようです。自費出版をめぐるこうした問題の難しさは、自費出版自体が、単なる物品の購入とは違って、双方の了解で書籍を作成・販売するという(双方が対等の権利と義務を持つ)一種の契約行為であるということから来るものだと思います。また、誤字など製品の瑕疵、販売能力、費用などについても「詐欺的」と言うための基準が明確ではありません。つまり、被害実態が見えにくいということです(もちろん、費用を受け取って本を作成しないなどの完全な詐欺は論外です)。
 私も、自費出版を行う「業者」のひとりですが、「(1)自費出版は著者が費用を支払う「請負委託生産」なので、出版社に出版権は設定しない。(2)完成した本の所有者は当然著者で、販売(これも委託販売になる)も契約で決めた割合を著者に支払う──ということを説明します。
 それでも誤解されることがありますから、難しいものです。ただし、今回の二つの「被害者の会」で、主として対象になっている出版者は(自費出版業界では)かなりの大手ですし、専門家の集団です。一方、著者は、基本的に個人で、しかも出版や販売については専門家ではないのですから、双方の情報量には圧倒的な差があります。ここに対等の契約関係を持ち込んではいけないような気がします。つまり、著しく著者側に不利な契約が結ばれる可能性があるということです。被害者の会は、いずれもここ(説明の不備)を不当だといっているようです。
 また、被害者といっても、本が作られなかったわけではなく、販売が全然できなかったわけでもありませんので(推測ですが)実害を返却させることを目的にしているのでもなさそうです。その社会的な狙いは「こうした商法の不当性を明らかにして、新たな被害者がでないようにすること」にあるのだと考えられます。そして、それなら、私たちにも協力ができそうです(この項目、まだ続きます)。


 →■[「共同出版・自費出版の被害をなくす会」]
 →■[「新風舎商法を考える会」 ]

 以下は、自費出版ネットワークの情報誌で、今年2月に掲載したものです。
 →■[「ネットメディアで止まらない“新風舎・文芸社批判”」(PPマガジン NO12 )  ]




エコロジーは幻想なのか?(2)


 武田邦彦氏の考え方を簡単にいうと、「(ペットボトル問題での)本当のエネルギー対策は、リサイクルではなくペットボトルを使用しないこと。次善の策は同じペットボトルを何回も使うこと」ということになります。太陽熱発電、電気自動車など、他の「地球にやさしいエコロジー」も同じことになります。自動車でいうと、発生エネルギーを最小に抑えるには(車に乗らないことを別にすれば)現在乗っている自動車を出来るだけ長く使うことで、いまの車を下取りに出して「プリウス」を購入することではありません。下取りされた車はどこかで同じ排ガスを出し続け、おまけに、新しい車はその何倍ものエネルギーを使って作成されていることはいうまでもありません。つまり、ガソリン消費効果という「部分的なことは正しい」が、エネルギー削減という全体では意味をなさないということです。
 しかし、「自分でお茶を作って持ち歩く」程度ならともかく、毎日30キロ歩いて通勤できるわけはありません。テレビやパソコンのない社会も考えられません。ということは、現在のわれわれの社会のインフラになってしまった「自動車で買い物に行ける」「パソコンで世界と通信できる」「どこでも冷たい飲料が飲める」というシステムの中で生活するということは、膨大なエネルギーの無駄を認めるということなのです。悲しいことですが、これは事実です。
 しかし、そうした事実を正しく認識していることと、「リサイクル」や「電気自動車」があたかも、この(危機的)地球環境を救うかのように単純に考えてしまうことは別のことです。それが武田氏のいいたいことのようです。官民上げて「リサイクル」を呼びかける「わけ」は、こうしないと現在の「ペットボトル社会」が成り立たないからです。いわれてみれば「リサイクル」という言葉が出てから、ペットボトルはあまり悪者扱いされなくなりました。意地悪くいうと、ペットボトルのリサイクルはペットボトルの流通を保護するためにその業界がエコロジーを利用しているということになります。だから、回収率だけがあがればいいので、その先の再生品の流通や再生品の再リサイクルはあまり問題にならないのです。太陽熱発電、電気自動車も多分おなじことで、繰り返しになりますが、消費エネルギーの総量を減らすということには結びつかないだろうと思います。
 もうひとつ、最近、世界中の政府や産業界が、環境を汚染する化石燃料の代わりに植物から生成した燃料(バイオ燃料)を使うことを急にいいだし始めました。これも、行き着く先は二酸化炭素を貯蔵する森が見られなくなる事態を招いてしまうことが懸念されています。バーボンウイスキーと同じ手法で作られるアルコール(バイオ燃料)が本当にガソリンに代わって世界中の自動車を動かせると本気で考えているのでしょうか。

 →■[http://news.livedoor.com/article/detail/3274094/


 私は、ここまできた地球環境を守るのは非常に難しいと考えていますが、せめて事態をこれ以上悪化させない方法はただひとつ、「世界のエネルギー消費を減らす」ことしかないと考えています。端的にいうと我々の生活を30年位前の水準に戻すことです。ところが、これができない。「経済が成長する」ことこそが幸せになると思っている人が指導者になっているのですからこれは無理です。「足るを知れ」を実践する真の宗教者もいません。誰もが(私も含めて)目の前のことしか見ていないのです。


 最後にひとつ。武田邦彦氏の著書やサイトに掲載された文章を読む限り、その考えに大きな違和感はありません。それどころか大きな共感を持って、その考えとそれに触発された私の意見を表明しました。  ただ、武田氏は
気温は上昇している。 /でも、環境の破壊は起きない。 /海水面は30年で11センチしか上がらない。/海の満ち引きだけで2メートル40センチだ。 /サンゴはなくなっていない。 /ツバルは沈んではいない。 /ホッキョクグマは少なくなるが、アマゾンは栄える。 /温暖化とは「ポカポカしてくる」ということだ。
 という詩(?)をそのサイトの中で発表しています(「大人を信じてはいけない!」より)。温暖化で環境の破壊は本当に起きないのだろうか。「温暖化とは「ポカポカしてくる」などとのんきなことをいっていてよいのだろうか、という気がします。確かに、「温暖化」を妙に政治的に利用して、あるいは「偽のエコロジー」がはびこっていることは事実でしょう。それでも、人間の排出エネルギーによる環境破壊はあると、私は思います。